東京・国分寺市の星野市長退任表明にかかる声明

            星野信夫国分寺市長の退任表明は市民の声の反映
                                   2013年2月  変えよう国分寺・市民の会
 
1、星野信夫国分寺市長は、2月22日の施政方針で「今任期(7月12日まで)をもって退任する」と表明した。去る18日の記者会見で明らかにしていたものである。
 星野市政の3期12年間で国分寺市政は大きくゆがめられた。変えよう国分寺・市民の会は、その都度「会だより」や駅頭ビラなどで市民に知らせてきた。「市民要求実現実行委員会」や「このままでいいの?国分寺市民のつどい」などの運動も広がっている。公民館などの公共施設有料化説明会で反対意見が噴出するなど、星野市政に期待した市民の間でも矛盾が広がり、「市長を変えて」「四期目はもうたくさん」の声が各層から聞かれるようになった。
 星野信夫市長の退任表明は、「福祉の増進を願う」市民の不満や怒りの声の反映であり当然の帰結といえる。
 
2、星野信夫氏は、「支えあい、心安らぐ福祉のまち」をかかげて市長に当選した。それから12年、「福祉のまち」に託した市民の願いはどうなったろうか。
 星野信夫市長は、市民サービスの「大胆な削減」を指示し、毎年住民サービスを削りつづけ、敬老会の廃止、老人クラブ等各団体の補助金の削減、地域生きがい交流事業の縮小、入浴事業の廃止、子どもたちの公園遊具の新設取りやめ、学校配当予算の縮減、公民館・図書館予算の半減・縮小等など市民向け施策の削減は全般にわたっている。さらに、来年度は新たに高齢者紙おむつ補助削減や障がい児の宿泊学習半減などさらに福祉を削る予算を提案している。
 
3、保育や学童など子育て分野で市の責任を放棄する民営化をすすめ、国民健康保険税の大幅引き上げにつづき来年度からは家庭ごみの有料化や住民票などの手数料引き上げなど市民負担を増やしつづけている。
 職員も「来年は何を止めるか」「何の料金を引上げるか」が仕事としておしつけられ、「市民の奉仕者」としてのやり甲斐・働き甲斐の芽がそがれ、市民対応にもその姿勢が表れている。 職員の一定数の退職不補充をつづけ、市役所で働く職員1,200人のうち正規職員は650人、半数近くが非正規職員になっている。これらの結果健康を害する職員も増え猶予ならざる事態になっている。
 
4、これらの市政のゆがみはどこからきているか。一つは、国分寺駅北口再開発を聖域にして経費節減の枠外に置いてきたばかりでなく、鉄道事業者の駅前広場負担を無くす計画変更を行うなどして市財政の負担を重くし、駅前整備をより困難にしたこと、二つは、全国標準の行政サービスを保障する地方交付税の補完措置=臨時財政対策債を活用しないことを方針にし、この間70億円余の歳入欠陥を生み出し、財政危機を招き、しわ寄せを市民と職員に押し付けていることなどがあげられる。
 星野信夫市長は、25年度施政方針で退任を表明しているにもかかわらず、この路線の継続を掲げている。国分寺市が市民の要望に正面から向き合う市政をとりもどすためには「星野路線」からの転換が求められることは明らかである。
 
5、変えよう国分寺・市民の会は、ゆがんだ市政を「福祉と暮らしを第一に考える市政」に転換するために、6月23日に投票日が確定した市長選で「星野路線」の継承を許さず、市民の願いに応える政策的合意をもとに、幅広い市民と共同でたたかうために奮闘する。
                                                          以上